園主のあいさつ
エビネは無限の可能性を秘めている花です。この花に魅了されて約三十年の月日が経ちました。「静豊園のエビネ」といえば、サルメンエビネの存在です。特にこの花の魅力に惹かれて、交配となれば片方にイシズチエビネかサルメンエビネを掛け合わせることが主流となりました。今は六十種類以上の交配のうち五十種類はサルメン、イシズチの交配となっております。これからもエビネの将来に大きな夢を託して色々な可能性に挑戦していきたいと思います。


エビネは日本の野山の林地に自生しています。花の色はきわめて多様で自然界に存在する色で出色しないものは無いとされているほど色彩豊かであり、香りも洋ランに負けない上品なかぐわしい香りをもっています。このようにエビネは色、形、香りなどの性質が非常に優れた蘭で、この花の美しさに「森の宝石」とも呼ばれています。
サルメンエビネというと形が悪い、栽培が難しいと思われがちですがサルメンの血が入ると次の点で優れていると考えます。
1.舌が大きく発達する。
2.舌の色が濃くなる。特に下張りのある舌。
3.交配相手が優れているとサルメンの良否に関わらず良花が生まれやすい
4.花が大形正開咲になりやすい。
5.おおむね花間が良い。
6.未知の交配でエビネに変化が生まれる。
(神津系、ヒゴ系、四倍体、ニオイ系など)
近頃サルメンエビネは姿を見ることが少なくなりました。
サルメンエビネは里に下りるとほとんど枯死してしまいます。
乱獲を防ぐためにも次の点を提案したいと思います。
1.サルメンエビネは山に置きましょう。
2.サルメンエビネの花粉を採集して交配に使いましょう。
3.山のサルメンエビネに花粉を持って行って交配しましょう。
4.、サルメンエビネの自花交配をして苗を作りましょう。
5.サルメンエビネの苗を山に戻しましょう。
サルメンエビネは花自体が鑑賞用に適しません。
今エビネ界をリードしている「武蔵」「大王」「也太奇」などの銘花
はイシズチ、サルメンの交配により生まれた花であることから
交配によって見事に変化することがおわかりいただけると思います。
今後、次の話題花が生まれるのもこれらの交配花からだと感じております。